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【乳牛の生涯】牛乳が作られるまで

乳製品を使った食品はけっこう多く出回っており、牛乳、ヨーグルト、バター、チーズ、生クリーム、粉ミルク、カルピスなどがあげられる。
 
去年までは我が家の冷蔵庫には牛乳を常備していた。
ヨーグルトだって健康のためにと食べるようにしていた。
 
しかし乳製品が人間の体に及ぼす悪影響を知ってからは、ほとんど乳製品を口にすることはなくなった。
 
でもまったく食べないのも難しいので、ヨーグルトやチーズはたまに食べる程度にしている。
 
乳製品が体に及ぼす悪影響だけでなく、乳牛がどのように扱われ、消費者のもとに届けられているのか、それを知ったらとてもじゃないけど積極的に食べたいと思うことがなくなった。
 
人間のためにお乳を出さなければならない乳牛は、どんな一生を送っているのか消費者である人間は知っておくべきではないだろうか。
 

乳牛の一生

 
◎産まれたばかりの子牛の赤ちゃんは、産み落とした直後すぐに母親から引き離される。
母親は、産んだばかりの我が子を一度も見ることはない。
 
◎産まれた子牛がオスだった場合は、家畜市場行き。
食用にされ、一歳くらいで屠殺される。
メスは一頭ずつ隔離され、つのは切り落とされる。
 
◎子牛の赤ちゃんは、母親のお乳を飲ませてもらえず、バケツにいれられた人工乳で育つ。子牛は消化不良になり下痢をする。
母親のお乳を吸えないストレスから、策を舐めたり仲間の牛を舐めてしまう。
以前まで牛の赤ちゃんが飲む人工乳には、肉骨粉が入れられていた。BSE(狂牛病)の原因とされた。
 
◎子牛の赤ちゃんを出産した母親は、すぐさま搾乳が開始。一日に三回も、機械で強引に絞りとられる。
自動化されているため、母牛と人間も顔を合わさない。
乳房炎になる母牛が多く、搾乳の邪魔になるシッポは切り落とされる。
 
◎牛は草しか食べない草食動物で、大量の食物繊維を消化するため胃が四つあるが、お乳をたくさん出してもらうため穀物もエサとして与えている。
そのため消化器の病気が起こりやすく、毎年数%の牛が手術をする。
こうした不自然なエサのせいで、多くの牛が病気になる。
 
◎酪農家によっては、自由に草を食べ放牧させる期間を設けるところもある。
牛にとって一番幸せな時間である。しかし現実は、一生牛舎につながれたまま過ごす乳牛がほとんどを占める。
 
◎鎖につながれたまま過ごす乳牛は抵抗力が落ちて病気になりやすい。そのため抗生物質が常に投与される。
抗生物質を投与された牛のお乳は捨てられ河川に流される。
 
◎母牛は毎年人工授精により出産を虐げられ3、4回出産すると老廃牛として家畜市場に出される。
牛の寿命は本来20年だが、乳牛達は人間のために働き続けて、6〜7年でその生涯を終える。
 
 

おわりに

当たり前のように出回っている乳製品が、どのようにして消費者のもとに届いているか。
 
私が今まで勝手に想像していた世界では、子牛の赤ちゃんは当たり前のように母親のお乳が飲めると思っていた。
 
乳搾りは人間の手によっておこなわれているとばかり思っていた。
 
子牛の赤ちゃんは母親のお乳はおろか、顔を見ることもなく、母親のぬくもりを感じることもなく人間のために働き続けて、利用価値がなくなったら今度は屠殺され食肉に使われる。
 
ここで言う食肉とはおそらく、加工食品として利用されるクズ肉である。
そのまま提供することの出来ないクズ肉は、添加物と一緒に加工される。

 

人間が美味しい乳製品や肉を求め続ける限り、こういった生涯をとげる乳牛は減ることはない。
世界にはベジタリアンやヴィーガンと呼ばれる人がいるが、日本にはまだまだ浸透していないのが現実である。
 
私はベジタリアンでもヴィーガンでもないし、乳製品を好んで食べる人がいても否定はしないが、せめて体に及ぼす影響と乳牛や家畜市場の実態を知った上で、食べてもらいたいと思う。